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1-3-1.方程式の意味

文字式の計算に慣れてきたところで、いよいよ数学の大きなテーマである「方程式(ほうていしき)」の世界に入ります。方程式は、分からない数(未知数)の謎を解き明かすための、強力な推理ツールです。

方程式の心臓部は=」(イコール、等号)です。これは、=左側(左辺)右側(右辺)が、まるで天秤(てんびん)のように「完璧に釣り合っている」状態を表しています。

方程式とは?

xなどの文字を含む等式(=で結ばれた式)のうち、その文字xに特定の数字を代入したときだけ成り立つもののこと。

例えば

$$x + 3 = 8$$

という式は、x5のときだけ8 = 8となって釣り合いますが、x1のときは4 = 8となり釣り合いません。このように、式を成り立たせる特別な値が存在するものが方程式です。

方程式の基本用語

  • 左辺 (さへん): =の左側の式。
  • 右辺 (うへん): =の右側の式。
  • 両辺 (りょうへん): 左辺と右辺の両方のこと。
  • 方程式を解く (とく): 式を成り立たせる文字の値を求めること。
  • 解 (かい): 方程式を成り立たせる文字の値のこと。例:

    $$x+3=8$$

    の解は

    $$x=5$$

方程式の性質

天秤が釣り合っているとき、両方のお皿に同じ重さのものを乗せたり、両方のお皿から同じ重さのものを下ろしても、釣り合いは保たれますよね。方程式もそれと全く同じ性質を持っています。

【等式の性質】
両辺に同じことをしても、等式(=の関係)は成り立つ!

  1. 両辺に同じ数や式を足してもよい。
  2. 両辺から同じ数や式を引いてもよい。
  3. 両辺に同じ数を掛けてもよい。
  4. 両辺を0でない同じ数で割ってもよい。

この「両辺に同じ操作をしても良い」という性質こそが、方程式を解くための最も基本的で重要な考え方になります。これから、この性質を使ってxの正体を突き止めていくことになります。


理解度チェック

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