図形の性質を探る旅へようこそ!この単元では、平行な2本の直線に別の1本の直線が交わるときにできる「角」の間に、どのような性質が隠されているかを探っていきます。これらの性質は、図形問題で角度を求めたり、図形の合同を証明したりするための、非常に強力な武器になります。
まずはおさらい:対頂角
2本の直線が交わるときにできる角の中で、向かい合っている角を「対頂角(たいちょうかく)」と言います。
対頂角の性質
対頂角は、常に等しくなります。これは、もとの2直線が平行であるかどうかに関わらず、いつでも成り立つルールです。
平行線の性質:同位角と錯角
平行な2本の直線に、別の1本の直線が交わると、特別な関係を持つ角のペアが2種類生まれます。
① 同位角(どういかく)
2つの交点の、同じ位置関係にある角どうしのこと。「同じ位置の角」と覚えると分かりやすいです。
性質:2直線が平行ならば、同位角は等しい。
② 錯角(さっかく)
2つの直線の内側にあって、互い違いの位置にある角どうしのこと。アルファベットの「Z」の形を描くと見つけやすいです。
性質:2直線が平行ならば、錯角は等しい。
逆もまた真なり!平行線になるための条件
これらの性質は、逆の使い方もできます。つまり、ある2本の直線が平行かどうかわからないときでも、次のことが言えれば、その2直線は平行であると結論づけることができます。
平行線になるための条件
- 同位角が等しいならば、その2直線は平行である。
- 錯角が等しいならば、その2直線は平行である。
この「逆」の考え方は、これから学ぶ「証明問題」で、2直線が平行であることを示すための重要な根拠として使われます。