正負の数が登場したことで、数の世界が広がりましたね。では、「-5」と「-2」では、どちらが大きいのでしょうか? このような数の大小関係を比べる方法を学びましょう。
数直線上で、数は右にあるほど大きく、左にあるほど小さい。
このルールさえ覚えていれば、どんな数の大小も一瞬で分かります!
大小関係のパターン
1. 正の数 vs 正の数
これは小学校で習った通りです。数字が大きい方が大きくなります。
数直線上でも、+5は+2よりも右にありますね。
$$+5 > +2$$
2. 正の数 vs 負の数
正の数は0より大きく、負の数は0より小さいので、必ず正の数の方が大きくなります。
数直線上では、正の数は必ず負の数より右側に来ます。
$$+2 > -5$$
3. 負の数 vs 負の数
ここが新しいポイントです!「-5」と「-2」を数直線で見てみましょう。
「-2」の方が「-5」よりも右側にありますね。つまり、「-2」の方が大きいのです。
$$-2 > -5$$
または
$$-5 < -2$$
負の数の場合は、数字の部分が小さいほど、数としては大きい、と覚えておきましょう。
用語:不等号(ふとうごう)
数の大小関係を表す記号です。
<
: 左の数が右の数より小さい (小なり)
>
: 左の数が右の数より大きい (大なり)
おまけ:絶対値(ぜったいち)とは?
数の大小とセットでよく登場するのが「絶対値」という考え方です。これはとてもシンプルで、数直線上で「0」からその数までの距離を意味します。
定義:絶対値
絶対値とは、原点(0)からの距離のこと。記号 | |
で囲んで表す。
距離なので、必ず0か正の数になり、マイナスにはならない。
例えば、「+5」の絶対値は、0からの距離が5なので「5」です。
$$|+5| = 5$$
そして、ここがポイントですが、「-5」の絶対値も、0からの距離は同じく5なので「5」になります。
$$|-5| = 5$$
絶対値は、その数からプラス・マイナスの符号を取り除いたもの、と考えると分かりやすいです。負の数の大小で「数字の部分が小さい方が大きい」と言ったのは、「絶対値が小さい負の数の方が大きい」ということと同じ意味だったのですね。