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1-1-5.掛け算

正負の数の掛け算、数学の言葉では「乗法(じょうほう)」と言います。計算自体は小学校で習った九九と全く同じです。新しく覚えるのは、答えの符号(プラスかマイナスか)を決める、たった一つのシンプルなルールだけです!

用語:乗法と積

乗法 (じょうほう): 掛け算のこと。
積 (せき): 乗法の結果(答え)のこと。

乗法の符号は、掛け算に含まれる「マイナスの個数」だけで決まります。

【乗法の符号ルール】
・式の中のマイナス(ー)が偶数個 (0, 2, 4…) なら、答えの符号はプラス(+)
・式の中のマイナス(ー)が奇数個 (1, 3, 5…) なら、答えの符号はマイナス(ー)

これだけで、すべての掛け算の符号が分かります。とても強力なルールです!

具体例で見てみよう

例1:(+) × (+) … マイナスが0個 (偶数)

マイナスが一つもないので、答えはプラスになります。これは今まで通りですね。

$$(+4) \times (+5) = +20$$

例2:(+) × (-) … マイナスが1個 (奇数)

マイナスが1つなので、答えはマイナスになります。

$$(+6) \times (-3) = -18$$

例3:(-) × (-) … マイナスが2個 (偶数)

ここが最重要ポイント! マイナスが2つなので、答えはなんとプラスに変わります!

$$(-8) \times (-3) = +24$$

「反対の反対は賛成」のように、マイナスが2つ重なるとプラスになる、とイメージすると分かりやすいかもしれません。

例4:3つ以上の掛け算

数がいくつ増えても、ルールは同じです。「マイナスの個数」を数えるだけ!

$$(-2) \times (+3) \times (-4)$$

式の中にマイナスは「-2」と「-4」の2個(偶数)あります。なので、答えの符号はプラスになります。あとは数字を全部掛けるだけ (2×3×4=24) です。

$$(-2) \times (+3) \times (-4) = +24$$

乗法は、①まず数字だけを全部掛けて、②最後にマイナスの個数を数えて符号を決める、という手順で計算しましょう!


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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