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1-1-8.累乗、指数法則

いよいよ正負の数の基本ルールの最終章です。今回は、同じ数を何度も掛け合わせる計算を、スッキリと表現する方法「累乗(るいじょう)」について学びます。例えば、3 × 3 × 3 × 3 のような計算を、もっとカッコよく書くことができます。

用語:累乗と指数

累乗 (るいじょう): 同じ数をいくつか掛け合わせたもの。
指数 (しすう): その数を何回掛け合わせたかを示す、右上の小さい数字のこと。

例:

$$5^3$$

← この「3」が指数。「5を3回掛ける」という意味。

指数の読み方は「5の3乗(さんじょう)」のように読みます。特に2乗は「平方(へいほう)」、3乗は「立方(りっぽう)」と呼ぶこともあります。

$$5^3 = 5 \times 5 \times 5 = 125$$

最重要!カッコの有無で意味が変わる

累乗の計算で、最も多くの人が間違えるのがこのポイントです。特にマイナスの数がつく場合、カッコがあるかないかで、計算結果が全くの別物になります。

【累乗の最重要ルール】

$$(-2)^4$$

は、「-2」を4回掛ける。

$$-2^4$$

は、「2」を4回掛けたものに、後からマイナスを付ける

例1:カッコがある場合

(-2)という塊を4回掛けるので、マイナスも4回掛け合わされます。マイナスが4個(偶数個)なので、答えはプラスになります。

$$(-2)^4 = (-2) \times (-2) \times (-2) \times (-2) = +16$$

例2:カッコがない場合

指数4は、すぐ左にある2にしかかかっていません。-は関係なく、最後につけるだけです。

$$-2^4 = -(2 \times 2 \times 2 \times 2) = -16$$

このように、答えが正反対になってしまうので、カッコの役割をしっかり理解しましょう!

指数法則の初歩

累乗どうしの掛け算には、計算が楽になる法則「指数法則(しすうほうそく)」があります。今回はその入り口を少しだけ紹介します。

同じ数(底:てい)の累乗どうしの掛け算は、指数の足し算になる。

言葉だと難しいですが、式で見ると簡単です。

$$a^m \times a^n = a^{m+n}$$

例えば 3² × 3⁴ は、(3×3) × (3×3×3×3) なので、結局3を合計6回掛けていることになりますね。

$$3^2 \times 3^4 = 3^{2+4} = 3^6$$

これですべての基本計算ルールが出揃いました!これらの道具を使って、これから様々な数学の問題に挑戦していきましょう。


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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