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1-2-4.代入計算

これまで、文字式は「どんな数字でも入れることができる便利な箱」だと説明してきましたね。「代入(だいにゅう)」とは、その便利な箱である文字に、実際の数字を入れて計算することです。「代わりに」「入れる」と書く通り、とてもシンプルな操作です。

代入計算は、文章問題の答えを求めるときや、関数のグラフを描くときなど、これから数学を学ぶ上で非常に多くの場面で使う、大切な基本スキルになります。

【代入の基本ルール】
文字を数字に置き換えるときは、必ず「カッコ」をつけてから代入する!

特に、負の数を代入するときや、累乗(2乗など)がある式に代入するときは、カッコをつけないと計算ミスが起こりやすくなります。面倒くさがらず、常にカッコをつけるクセをつけましょう!

代入計算の手順

例題: \(x = 3\) のとき、\(5x – 7\) の式の値を求めなさい。

手順①:式をできるだけ簡単にする(同類項をまとめるなど)
今回は

$$5x – 7$$

なので、これ以上簡単な形にはできません。

手順②:文字にカッコをつけて、数字を代入する

$$x$$

$$(3)$$

に置き換えます。

$$5 \times (3) – 7$$

手順③:四則演算のルールに従って計算する
掛け算を先に計算します。

$$15 – 7 = 8$$

よって、式の値は 8 となります。

負の数の代入に注意!

例題: \(a = -4\) のとき、\(a^2 + 3a\)の式の値を求めなさい。

この問題で「カッコをつける」というルールの重要性が分かります。

a(-4) に置き換えます。

$$(-4)^2 + 3 \times (-4)$$

もしカッコをつけずに

$$-4^2$$

と書いてしまうと、答えが-16になってしまい間違いです!

$$(-4)^2$$

は (-4)×(-4) なので +16 になりますね。

累乗と掛け算を先に計算します。

$$16 + (-12)$$

$$= 16 – 12 = 4$$

式の値は 4 です。

代入は、①式を簡単にする → ②カッコをつけて代入 → ③計算する、という流れを徹底することが、正解への一番の近道です!


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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