おめでとうございます!いよいよ、これまで学んできた方程式の知識を総動員して、現実世界の問題を解く「文章題」に挑戦します。文章題は、日本語で書かれた物語を、数学の言葉(方程式)に翻訳する作業です。翻訳のコツさえ掴めば、どんな問題も怖くありません。
文章題を解くには、決まった手順があります。この最強の「攻略マニュアル」を身につけましょう。
① 求めたいものを\(x\)とおく。
② 問題文の中から「等しい関係」を見つけ出し、方程式を立てる。
③ 方程式を解いて、解を求める。
④ 求めた解が、問題の答えとして適切か確認する(解の吟味)。
例題で手順をマスターしよう
問題
1本120円のジュースを何本かと、1個150円のパンを1個買ったところ、代金の合計は630円でした。ジュースは何本買いましたか?
手順①:求めたいものをx
とおく
この問題で最終的に知りたいのは「ジュースの本数」ですね。なので、「ジュースを\(x\)本買った」とします。
手順②:「等しい関係」で方程式を立てる
問題文から「(ジュースの合計金額)+(パンの金額)=(全体の合計金額)」という、等しい関係を見つけることができます。これを\(x\)を使って式にしていきます。
- ジュースの合計金額:\(120円 × x本 = 120x\) 円
- パンの金額:\(150\) 円
- 全体の合計金額:\(30\) 円
これらを等式で結び、方程式を立てます。
$$120x + 150 = 630$$
手順③:方程式を解く
あとは、これまで練習してきた通りに方程式を解くだけです。
$$120x = 630 – 150$$
$$120x = 480$$
$$x = \frac{480}{120}$$
$$x = 4$$
手順④:解が適切か確認する(吟味)
解は \(x=4\) と出ました。これは「ジュースを4本買った」という意味です。本数がマイナスになったり、分数になったりしていないので、問題の答えとして適切ですね。
実際に計算してみても、(120円×4本) + 150円 = 480円 + 150円 = 630円となり、問題文と一致します。
答え: 4本
文章題は、この4つのステップで必ず解くことができます。特に重要なのは手順②の「方程式を立てる」ところです。たくさんの問題に触れて、日本語から数式への翻訳に慣れていきましょう!