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1-4-3.比例のグラフと式

比例の関係 \(y=ax\) は、グラフにすることで、その関係性を目で見て直感的に理解することができます。比例のグラフには、誰が見ても一瞬で「これは比例だ!」と分かる、とてもシンプルで美しい特徴があります。

比例のグラフの2大特徴

比例 \(y=ax\) のグラフには、絶対に変わらない2つの大きな特徴があります。

【比例グラフの絶対ルール】
① 必ず原点(げんてん)を通る、まっすぐな線(直線)になる。
② 比例定数\(a\)の符号によって、直線の傾き(向き)が決まる。

比例定数\(a\)とグラフの向き

\(a>0\)(aが正の数)のとき → 右上がりの直線になります。
\(a<0\)(aが負の数)のとき → 右下がりの直線になります。

比例のグラフの書き方

グラフは直線なので、通る点が2つ分かれば書くことができます。

例題: \(y = 2x\) のグラフを書きなさい。

  1. 原点(0,0)に点を打つ。
    比例のグラフは必ず原点を通ります。これが1つ目の点です。
  2. もう1つの点を見つける。
    \(x\)に好きな数を代入します(0以外で簡単な数がおすすめ)。例えば、\(x=1\)を代入すると…

    $$y = 2 \times 1 = 2$$

    となり、座標は(1, 2)だと分かります。これが2つ目の点です。

  3. 2つの点を定規で結ぶ。
    原点(0,0)と点(1,2)を、定規を使ってまっすぐな線で結べば、グラフの完成です!

グラフから式を求める方法

今度は逆に、グラフを見て、それがどんな式で表されるのかを読み取ってみましょう。

例題:下のグラフの式を求めなさい。

手順①:比例の式だと見抜く。
グラフが「原点を通る直線」なので、これは比例のグラフだと分かります。したがって、式の形は\(y=ax\)に決まります。私たちの仕事は、比例定数aを見つけることです。

手順②:グラフが通る、原点以外の座標を1つ見つける。
グラフをよく見ると、点が(2, 6)の座標をきれいに通過していることが分かります。

手順③:座標を \(y=ax\) に代入する。
見つけた座標 \(x=2\), \(y=6\) を式の\(x\)と\(y\)に代入します。

$$6 = a \times 2$$

手順④:aについての方程式を解く。

$$a = \frac{6}{2} = 3$$

これで比例定数a3だと判明しました。これを \(y=ax\) に戻して、式の完成です。

答え:\(y = 3x\)


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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