円はとてもシンプルな図形ですが、直線と組み合わせることで、様々な部分に名前が付けられています。ここでは、円と直線が関わるときに登場する、基本的な用語とその性質を学びます。これらの言葉は、図形問題を解くときの共通言語になるので、しっかり覚えましょう。
[Image of a circle with a chord, arc, and tangent line labeled]
円周の一部「弧」と「弦」
まず、円周(円のふち)上の2つの点を結ぶ線についてです。結び方によって2つの名前があります。
弧(こ)と弦(げん)
円周上の2つの点A, Bがあったとします。
弧 (こ) AB: 点Aから点Bまでの、円周にそった曲線部分のこと。ピザの「みみ」の部分をイメージすると分かりやすいです。記号は⌒を使い、⌒ABと書きます。
弦 (げん) AB: 点Aと点Bをまっすぐに結んだ線分のこと。弓に張る「弦」が由来です。円の中で最も長い弦は、中心を通る直径になります。
円に接する線「接線」
円と直線が「1点だけで触れている」という特別な状態にも、名前がついています。
接線(せっせん)と接点(せってん)
接線 (せっせん): 円と1点だけで交わる(接する)直線のこと。
接点 (せってん): 接線が円と接している、そのたった1つの点のこと。
そして、この接線には、これから先ずっと使い続けることになる、非常に重要な性質があります。
接線のとても大事な性質
円の接線は、その接点を通る半径に対して、必ず垂直(⊥)に交わる。
この「半径と接線は90°で交わる」というルールは、円が関わる問題で角度や長さを求めるときの、最大のヒントになります。絶対に覚えておきましょう!