立体図形は、点・線・平面という3つの要素から成り立っています。この単元では、立体を構成する平面や直線が、空間の中でどのような位置関係にあるのか、そして立体を開いて平面にした「展開図」について学びます。
空間での直線や平面の関係
平面図形の世界では、2本の直線は「交わる」か「平行」のどちらかしかありませんでした。しかし、奥行きのある空間の世界では、もう一つ新しい関係が登場します。
空間にある2直線の位置関係
- 交わる:1点で出会う。
- 平行である:どこまでいっても出会わない。(同じ平面上にある)
- ねじれの位置にある:平行ではなく、交わりもしない。
ねじれの位置とは?
「ねじれの位置」は、立体交差する高速道路のように、同じ平面上になく、お互いに関係なく別の方向へ進んでいる2本の直線のことです。
直線と平面、平面と平面の関係
- 直線と平面の位置関係は、「①交わる」「②平行である」「③平面に含まれる」の3つがあります。
- 平面と平面の位置関係は、「①交わる(交線は直線)」「②平行である」の2つがあります。(例:部屋の壁と床は交わり、天井と床は平行)
[Image showing intersecting planes and parallel planes]
立体図形の展開図(てんかいず)
立体図形の辺をハサミで切り開いて、1枚の平面に広げた図のことを「展開図」と言います。サイコロの箱を分解して平らにするようなイメージです。
展開図とは?
立体のすべての面を、平面上に広げて並べた図のこと。展開図を使うことで、立体の側面の形(側面)と底面の形(底面)が一目で分かります。
円柱の展開図
円柱を展開すると、2つの円(底面)と、1つの長方形(側面)に分かれます。このとき、長方形の横の長さは、底面の円周の長さとぴったり一致するのが最大のポイントです。
円錐の展開図
円錐を展開すると、1つの円(底面)と、1つのおうぎ形(側面)に分かれます。このとき、おうぎ形の弧の長さは、底面の円周の長さとぴったり一致します。
このように、立体図形を展開図にすることで、その立体がどのような平面図形で構成されているかが分かります。この考え方は、次に学ぶ「表面積」を計算する上で非常に重要になります。