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1-7-1.度数分布表を見てみよう

ここからは、集めたデータ(資料)を整理し、その特徴を読み取る「資料の活用」という新しい単元に入ります。

例えば、クラス40人全員の身長をただズラッと並べられても、「このクラスは背が高い人が多いのかな?」といった特徴は分かりにくいですよね。そんな、たくさんのバラバラなデータを分かりやすく整理するための最強の道具が「度数分布表(どすうぶんぷひょう)」です。

度数分布表の各部分の名前と意味

まず、下の表は、あるクラスの生徒20人のハンドボール投げの記録を整理した度数分布表です。この表を例に、各部分の名前と役割を覚えましょう。

階級 (m) 階級値 (m) 度数 (人)
10以上 〜 14未満 12 3
14 〜 18 16 6
18 〜 22 20 7
22 〜 26 24 4
合計 20

① 階級(かいきゅう)

データを整理するための「区間」のことです。上の表では、「10m以上14m未満」などが階級にあたります。

② 階級の幅(かいきゅうのはば)

一つの階級の区間の大きさのことです。上の表では、\(14 – 10 = 4\) なので、階級の幅は4mです。

③ 度数(どすう)

それぞれの階級に入っているデータの「個数」のことです。上の表では、「14m以上18m未満」の階級に入っている人数、つまり度数は6人です。

④ 階級値(かいきゅうち)

各階級の「真ん中の値」のことです。この値は、その階級を代表する値として、平均値を求めるときなどに使います。

階級値 = (階級の始まりの値 + 終わりの値) ÷ 2

例:「10以上14未満」の階級値は

$$(10 + 14) \div 2 = 12$$

(m) となります。

度数分布表から何がわかる?

度数分布表の目的は、データの「分布」の様子、つまり「どのあたりにデータがたくさん集まっているか」を、ひと目でわかるようにすることです。

上の表を一目見れば、

  • 「18m以上22m未満」の度数が7人と最も多い。
  • 全体的に、14mから26mの間にほとんどの生徒が集まっている。

といった特徴が、生のデータを眺めるよりもずっと簡単につかめます。このように、度数分布表は、たくさんのデータを要約して見やすくするための、非常に優れた整理術なのです。


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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