中学2年生の数学へようこそ!1年生で学んだ「文字式」が、さらにパワーアップして登場します。ここでは、式全体の足し算・引き算(加法・減法)について学びます。基本ルールは1年生の時と同じ「同類項をまとめる」ですが、少しだけ新しい言葉と考え方が加わります。
新しい言葉:単項式と多項式
まず、式の種類を区別するための新しい言葉を覚えましょう。
単項式・多項式・次数
- 単項式 (たんこうしき): \(3x\) や \(5a^2b\) のように、数や文字の掛け算だけでできている式。
- 多項式 (たこうしき): \(3x – 5y\) や \(5a^2b + 2a – 1\) のように、単項式を足し算でつないだ式。多項式を構成する一つひとつの単項式を項と言います。
- 次数 (じすう): 項の中で掛け合わされている文字の個数。例えば、\(5a^2b\) の次数は \(a \times a \times b\) なので3です。多項式の次数は、最も次数の高い項の次数で決まります。
単項式と多項式をまとめて整式(せいしき)と呼びます。
整式の加法・減法
整式の足し算・引き算は、カッコに入った式どうしで行うことが多くなります。ルールは1年生の復習です!
文字の部分がまったく同じ項(同類項)どうしで、係数を計算する!
例1:加法(足し算)
\((2x + 5y) + (3x – 2y)\)
足し算の場合は、そのままカッコを外すことができます。
$$= 2x + 5y + 3x – 2y$$
同類項(\(2x\)と\(3x\)、\(5y\)と\(-2y\))をまとめます。
$$= (2+3)x + (5-2)y$$
$$= 5x + 3y$$
例2:減法(引き算)
\((4a – 3b) – (2a – 5b)\)
引き算のときが最重要ポイントです。引く方のカッコを外すとき、中のすべての項の符号が反対になります。
$$= 4a – 3b – 2a + 5b$$
\(-(2a)\)が\(-2a\)に、\(-(-5b)\)が\(+5b\)になっていることに注意してください。あとは同類項をまとめます。
$$= (4-2)a + (-3+5)b$$
$$= 2a + 2b$$
計算のやり方は1年生のときと同じですが、項が増えて複雑になっても慌てずに、仲間(同類項)を正確に見つけて計算することが大切です。特に引き算の符号ミスには十分注意しましょう!