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2-1-2.単項式の乗法、除法

整式の足し算・引き算では「同類項」がキーワードでしたが、掛け算・割り算(乗法・除法)では「指数法則(しすうほうそく)」が新たな武器になります。計算のコツは、「係数(数字の部分)」「文字」を別々に分けて考えることです。

単項式の乗法(掛け算)

単項式の掛け算は、とてもシンプルです。

【単項式 乗法のルール】
係数は係数どうし、文字は文字どうしで掛け合わせる!

同じ文字を掛け合わせるときは、1年生で学んだ「指数」を使って表します。

例題:\(3a^2 \times 4ab\)

手順①:係数どうしを掛ける

$$3 \times 4 = 12$$

手順②:文字どうしを掛ける

\(a^2 \times ab\) は、\(a\)が合計3つ(\(a^2 \times a = a^{2+1} = a^3\))と、\(b\)が1つですね。

$$a^2 \times ab = a^3b$$

手順③:①と②を合体させる

$$12a^3b$$

単項式の除法(割り算)

割り算でミスをなくすための絶対的なコツは、「分数の形になおして計算する」ことです。

【単項式 除法のルール】
割り算は、逆数を使って掛け算になおすか、分数の形にする!

分数の形にすれば、あとは約分するだけなので、計算ミスがぐっと減ります。

例題:\(10x^3y \div (-2xy)\)

手順①:分数の形にする
割る数である \(-2xy\) を分母に置きます。

$$\frac{10x^3y}{-2xy}$$

手順②:係数と各文字をそれぞれ約分する

  • 係数:\(10 \div (-2) = -5\)
  • 文字x:\(x^3 \div x = x^{3-1} = x^2\)
  • 文字y:\(y \div y = 1\) (消える)

手順③:残ったものを合体させる

$$-5x^2$$

乗法と除法が混ざった計算

掛け算と割り算が混ざった式も、すべてを一つの分数の形にまとめるのが最も安全で確実な方法です。

例題: \(6a^2 \div 3a \times 2b\)

「\(\div 3a\)」の部分だけを分母に持っていきます。

$$\frac{6a^2 \times 2b}{3a}$$

分子を先に計算すると、

$$\frac{12a^2b}{3a}$$

あとは約分するだけです。

$$4ab$$


理解度チェック

この小単元の内容が理解できたか、テストで確認しましょう。

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