中学2年生の数学、特にこれから学習する「一次関数」を理解する上で、1年生で学んだ比例と反比例の知識は欠かせない土台となります。ここで一度、それぞれの特徴をしっかりと思い出し、頭の中を整理しておきましょう。
比例の復習
比例 (ひれい)
「片方が2倍, 3倍になると、もう片方も2倍, 3倍になる」という素直な関係でしたね。
- 式の形: 比例定数\(a\)を使って、次のように表されます。
$$y = ax$$
- 性質: \(x\)と\(y\)の商(わり算)の値が、常に一定(\(\frac{y}{x}=a\))になります。
- グラフ: 必ず原点を通る直線になります。
反比例の復習
反比例 (はんぴれい)
「片方が2倍, 3倍になると、もう片方は\(\frac{1}{2}\)倍, \(\frac{1}{3}\)倍になる」という、シーソーのような関係でした。
- 式の形: 比例定数\(a\)を使って、次のように表されます。
$$y = \frac{a}{x}$$
- 性質: \(x\)と\(y\)の積(かけ算)の値が、常に一定(\(xy=a\))になります。
- グラフ: 原点を通らない、なめらかな2本の曲線(双曲線)になります。
まとめ:比例と反比例の比較
最後に、2つの関係の決定的な違いを表で確認しましょう。
特徴 | 比例 | 反比例 |
---|---|---|
式の形 | \(y = ax\) | \(y = \frac{a}{x}\) |
グラフの形 | 原点を通る直線 | 原点を通らない双曲線 |
一定になる値 | 商(\(\frac{y}{x}\)) | 積(\(xy\)) |
2年生の学習へ
比例のグラフは「原点を通る直線」でしたね。では、もし「直線だけど、原点を通らないグラフ」があったとしたら、その式はどんな形になるのでしょうか?
この疑問が、次の次の単元「一次関数」への入り口となります!