1年生では、\(x\)という1つの文字だけを含む「一次方程式」を学びました。2年生では、使う文字が\(x\)と\(y\)のように2種類に増えた方程式を解く方法を学びます。それが「連立方程式(れんりつほうていしき)」です。
例えば、「りんご1個とみかん1個を買ったら合計130円だった」という状況を式にすると \(x+y=130\) となりますが、これだけではりんご(\(x\))とみかん(\(y\))の値段は分かりませんよね。そこで、「りんご1個とみかん3個なら合計210円」のように、もう一つ別の式があれば、値段を特定できます。このように、2つの式を連立させて解くのが連立方程式です。
連立方程式とその解
連立方程式とは?
2つ以上の方程式を、ひと組と考えたもの。中学では、主に2つの文字をふくむ2つの方程式の組を扱います。
$$\begin{cases} x + y = 7 & \cdots ① \\ x – y = 3 & \cdots ② \end{cases}$$
では、連立方程式の「解」とは何でしょうか? 1年生のときの方程式の解は、式を成り立たせる1つの\(x\)の値でした。連立方程式では、少し意味が加わります。
連立方程式の解とは?
組になっている2つの方程式を、両方同時に成り立たせる文字の値の組(ペア)のこと。
解を確認してみよう
連立方程式を解く具体的な方法は次回から学びますが、ここでは「解」の意味をしっかり理解しましょう。
例題
連立方程式 \(\begin{cases} x + y = 7 & \cdots ① \\ x – y = 3 & \cdots ② \end{cases}\) の解が、\(x=5, y=2\) であることを確かめなさい。
【確認方法】
解である\(x=5, y=2\)のペアを、①と②の両方の式に代入して、どちらの式も成り立つかを確認します。
①の式に代入:
$$x + y = (5) + (2) = 7$$
右辺の7と一致したので、①の式は成り立ちます。(OK ✅)
②の式に代入:
$$x – y = (5) – (2) = 3$$
右辺の3と一致したので、②の式も成り立ちます。(OK ✅)
【結論】
\(x=5, y=2\) の組は、①と②の両方の式を同時に成り立たせるので、この連立方程式の正しい解であると言えます。
次回から、この解のペアを見つけ出すための具体的な計算方法、「代入法」と「加減法」を学んでいきます!