お待たせしました!連立方程式の学習のゴール、「文章題」の解き方をマスターしましょう。1年生で学んだ方程式の文章題では、分からないものが1つだけでした。連立方程式を使えば、分からないものが2つある問題も解けるようになります。
文章題を解く最大のコツは、問題文を正確に読み解き、2つの等しい関係を見つけ出して、2本の式に翻訳することです。
文章題の攻略マニュアル
- 何を\(x\), 何を\(y\)とするか決める。(通常は、問題で聞かれている2つのものを設定します)
- 問題文から等しい関係を2つ見つけ出し、連立方程式を立てる。
- 立てた連立方程式を、代入法か加減法で解く。
- 求めた解が、問題の答えとしてふさわしいか確認する(解の吟味)。
例題で手順をマスターしよう
例題
りんご3個とみかん5個を買うと、代金は690円でした。
また、同じりんごを2個とみかんを4個買うと、代金は500円でした。
りんご1個とみかん1個の値段は、それぞれいくらですか?
手順①:何を\(x\), 何を\(y\)とするか決める
問題で聞かれている「りんご1個の値段」を\(x\)円、「みかん1個の値段」を\(y\)円とします。
手順②:連立方程式を立てる
問題文の1文目と2文目から、それぞれ等しい関係を見つけ、2本の式を作ります。
- 「りんご3個(\(3x\))とみかん5個(\(5y\))で690円」→ \(3x + 5y = 690\)
- 「りんご2個(\(2x\))とみかん4個(\(4y\))で500円」→ \(2x + 4y = 500\)
これで連立方程式が完成しました。
$$\begin{cases} 3x + 5y = 690 & \cdots ① \\ 2x + 4y = 500 & \cdots ② \end{cases}$$
手順③:連立方程式を解く
今回は加減法で解いてみましょう。\(x\)の係数を6にそろえるため、①を2倍、②を3倍します。
$$① \times 2 \rightarrow 6x + 10y = 1380 \cdots ①’$$
$$② \times 3 \rightarrow 6x + 12y = 1500 \cdots ②’$$
②’から①’を引くと、
$$2y = 120 \rightarrow y = 60$$
\(y=60\)を②の式に代入して、
$$2x + 4 \times (60) = 500 \rightarrow 2x + 240 = 500 \rightarrow 2x = 260 \rightarrow x=130$$
手順④:解を確認する(吟味)
解は \(x=130, y=60\) となりました。これは「りんご1個130円、みかん1個60円」という意味で、値段としておかしくありません。
もとの問題文に当てはめても、(\(3 \times 130 + 5 \times 60 = 690\))、(\(2 \times 130 + 4 \times 60 = 500\))となり、正しいことが確認できます。
答え:りんご1個 130円, みかん1個 60円