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2-5-3.三角形の合同の意味

形も大きさも全く同じで、ぴったり重ね合わせることができる2つの図形があるとき、それらの図形は「合同(ごうどう)」であると言います。まるで、1枚の折り紙から切り出した、2枚の同じ形のようです。

この単元では、特に「三角形の合同」に注目します。合同の考え方は、図形が等しいことを証明するための、最も基本的な道具となります。

合同な図形とその記号

合同な図形とは?

一方の図形を、移動(平行移動・回転移動・対称移動)させることで、もう一方の図形にぴったりと重ね合わせることができる2つの図形のこと。

2つの図形が合同であることを示すとき、数学ではという特別な記号を使います。

合同の記号

例えば、△ABCと△DEFが合同であるとき、次のように書きます。

$$△ABC ≡ △DEF$$

これは「さんかくけいエービーシー ごうどう さんかくけいディーイーエフ」と読みます。

合同の一番大事なルール:対応する点の順番

合同を記号で表すときには、絶対に守らなければならない、とても重要なルールがあります。

対応のルール

合同を記号(≡)で書くときは、必ず、ぴったり重なり合う頂点どうしを、同じ順番で書かなければならない!

この順番を守るだけで、合同な図形の「どの部分」と「どの部分」が等しいのか、すべて分かるようになっています。

例題

「\(△ABC ≡ △DEF\)」と書かれていた場合、この一つの式から分かることをすべて挙げなさい。

【解説】
書かれている順番に注目します。「A→B→C」の順番は「D→E→F」の順番に対応しています。

  • 1番目のAはDに、2番目のBはEに、3番目のCはFに、それぞれ対応します。

この対応関係から、次の6つの情報が自動的に分かります。

対応する辺は等しい

$$AB = DE, \quad BC = EF, \quad CA = FD$$

対応する角は等しい

$$∠A = ∠D, \quad ∠B = ∠E, \quad ∠C = ∠F$$

このように、合同の記号の順番は、辺の長さや角の大きさが等しいことを示すための設計図なのです。次回は、2つの三角形が合同であることを見抜くための「合同条件」を学びます。


理解度チェック

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