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3-1-2.平方根の大小

平方根には、ルート(√)の中の数字が大きくなれば、その数自体も大きくなるという、とてもシンプルで直感的な大小関係のルールがあります。このルールと、平方根を整数や分数になおすテクニックを組み合わせることで、様々な数の大きさを比べられるようになります。

平方根の大小の基本ルール

平方根の大小関係

正の数\(a, b\)について、
もし \(a < b\) ならば、\(\sqrt{a} < \sqrt{b}\) である。

つまり、ルートの中の数字が大きい方が、その平方根も大きいということです。とても分かりやすいですね。

例題

\(\sqrt{7}\)と\(\sqrt{10}\)では、どちらが大きいですか?


ルートの中の数字を比べると、\(7 < 10\) です。
したがって、平方根の大小も同じになり、

$$\sqrt{7} < \sqrt{10}$$

となります。

整数と平方根の大きさを比べる

では、「3」と「\(\sqrt{10}\)」のように、ルートがついていない整数と平方根の大きさを比べるにはどうすればよいのでしょうか。この場合は、整数の方をルートの形になおして比べます。

整数をルートの形になおす方法

整数を2乗して、その数にルートをつければOKです。
例:\(3 = \sqrt{3^2} = \sqrt{9}\)

例題

5と\(\sqrt{23}\)の大小を、不等号を使って表しなさい。


手順①:整数をルートの形になおす
\(5 = \sqrt{5^2} = \sqrt{25}\) です。

手順②:ルートの中の数を比べる
\(\sqrt{25}\) と \(\sqrt{23}\) を比べます。中の数字は \(25 > 23\) なので、

$$\sqrt{25} > \sqrt{23}$$

手順③:もとの数に戻して答える
したがって、もとの数の大小関係も同じになります。

$$5 > \sqrt{23}$$

数の分類と大小のまとめ

平方根の大小関係を数直線でイメージすると、次のようになります。数の大小は、これまで通り「右にあるほど大きい」というルールです。

例えば、\(\sqrt{4}=2\), \(\sqrt{9}=3\) なので、\(\sqrt{5}\)や\(\sqrt{6}\)などは、2と3の間のどこかにある数だということが分かりますね。


理解度チェック

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