放物線を描く二次関数と、直線を描く一次関数。この2つのグラフが交わるとき、その交点の座標は、計算によって正確に求めることができます。
その方法は、これまで学んできた知識の組み合わせです。ずばり、交点の座標は、2つのグラフの式を「連立方程式」として解いたときの解と、完全に一致します。
交点の座標の求め方
グラフの交点を求めることは、2つの式を「同時に」満たす\(x\)と\(y\)のペアを見つけることです。これは、連立方程式を解くときの考え方と全く同じですね。
交点を求める手順
- 2つの関数の式を、連立方程式とみなす。(\(y=\dots\)の形になっているので、代入法が使いやすい)
- 右辺どうしをイコールで結び、\(x\)についての二次方程式を作る。
- その二次方程式を解き、交点のx座標をすべて求める。
- 求めたx座標を、どちらかの式に代入して、y座標を求める。
例題で手順を確認しよう
例題
放物線 \(y=x^2\) と 直線 \(y=x+6\) の交点の座標を求めなさい。
手順①&②:2つの式を連立させ、二次方程式を作る
2つの式は、どちらも\(y\)について解かれています。代入法を使い、右辺どうしをイコールで結びます。
$$x^2 = x+6$$
手順③:二次方程式を解く
まず、式を「\(=0\)」の形に整理します。
$$x^2 – x – 6 = 0$$
この式を因数分解します。(足して-1, 掛けて-6になるペアを探す)
$$(x-3)(x+2) = 0$$
したがって、解は \(x=3\) と \(x=-2\) になります。これが、2つの交点のそれぞれのx座標です。
手順④:y座標を求める
求めたx座標を、どちらかの式に代入します。計算が簡単な一次関数の式 \(y=x+6\) を使うのがおすすめです。
・\(x=3\) のとき、\(y = 3 + 6 = 9\)
・\(x=-2\) のとき、\(y = -2 + 6 = 4\)
答え:(3, 9) と (-2, 4)